「個人で開業する場合でも、建設業許可って取らなきゃいけないの?」 そんな疑問をお持ちではありませんか?私たちの暮らしを支える建設業ですが、実は法律のルールが厳しい業界でもあります。たとえ個人事業主であっても、工事の規模によっては許可が必須となるため、決して他人事ではありません。
そもそも「建設業許可」とは?
国(国土交通大臣)や都道府県知事から交付され、これがないと一定金額以上の大きな工事を請け負うことができません。
なぜなら、建設工事は専門的な技術が必要であり、時には人の命にも関わる重要な仕事だからです。「しっかりとした技術力」と「安定した経営基盤」を持つ業者にのみ許可を出すことで、依頼主を守り、業界全体の信頼性を保つ目的があるのです。
個人事業主でも「建設業許可」は必要なの?
個人事業主であっても、一定の条件に該当すれば建設業許可は必要です。
その「一定の条件」とは、主に以下のいずれかです。
- 1件の請負代金が500万円(税込み)以上の建設工事を請け負う場合
- 建築一式工事で、1件の請負代金が1,500万円(税込み)以上の工事を請け負う場合
- 建築一式工事で、延べ面積が150㎡以上の木造住宅を請け負う場合
つまり500万円未満(建築一式工事の場合は1,500万円未満かつ延べ面積150㎡未満の木造住宅以外)の工事のみを請け負う個人事業主であれば、現時点では建設業許可は不要です。「うちは規模が小さいから大丈夫!」と思っている人もいるかもしれませんが、請け負う工事の規模が大きくなれば、個人事業主であっても許可が必要になることを覚えておきましょう。
許可なしで請け負ってしまったら?
許可が必要な工事を無許可で請け負ってしまった場合、建設業法違反となり、以下のような厳しい罰則が科せられる可能性があります。
建設業法
第四十七条 次の各号のいずれかに該当するときは、その違反行為をした者は、三年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金に処する。
一 第三条第一項の規定に違反して許可を受けないで建設業を営んだとき。
たった一度の違反が、事業を継続できなくなるほどの大きなダメージとなる可能性もあります。安易な気持ちで無許可営業は絶対にやめましょう。
個人事業主が「建設業許可」を取得するメリット大
「許可を取るって大変そう…」と感じるかもしれません。しかし、個人事業主にとって多くのメリットがあります。
- 請負金額の上限がなくなる:500万円以上の工事も請け負えるようになり、事業規模拡大のチャンスが広がる。
- 社会的な信用度の向上:許可業者であることは、発注者からの信頼を得る上で非常に有利です。
- 金融機関からの融資を受けやすくなる:事業資金の調達においても、許可は有利に働くことがあります。
- 元請業者からの信頼:下請けとして仕事を受ける際も、元請業者からの信頼度が上がり、安定した仕事に繋がりやすくなります。