マニフェストは収集運搬業者が管理するもの、と思っていませんか?実は廃棄物を「出す」排出事業者こそが、最も重い責任を負っています。制度の仕組みと、排出者がやるべきことを丁寧に解説します。

こんな業者さんに読んでほしい記事です
「マニフェストは業者任せにしている」「A票だけ保管していれば大丈夫と思っていた」「処分が終わったか確認していなかった」—これらに一つでも当てはまる方は、ぜひ最後までお読みください。

排出事業者とは?「自分には関係ない」は通用しない

廃棄物処理法では、産業廃棄物を排出した事業者(=排出事業者)は、その廃棄物が最終処分されるまで責任を負うとされています。

処分を業者に委託したからといって、責任が消えるわけではありません。

マニフェスト制度は、排出事業者が「自分の廃棄物が適正に処理されているか」を自ら確認するための制度です。

業者に丸投げすることは、法律上許されません。

マニフェスト(管理票)の票の種類と流れ

STEP1
A票:交付した控え

排出事業者が保管

STEP2
B2票:運搬完了の証明

収集運搬業者が返送

STEP3
D票:処分完了の証明

処分業者が返送

STEP4
E票:最終処分完了の証明

処分業者が返送

排出事業者は、B2・D・E票が返送されてくることを確認し、期限内に戻ってこない場合は自ら調査する義務があります。

排出事業者がやるべき5つのこと

廃棄物を引き渡す際にマニフェストを交付する

収集運搬業者に廃棄物を引き渡すとき、必ずマニフェストに必要事項を記入して交付します。口頭確認だけでは違法です。

A票を5年間保存

交付した控えのA票は、5年間保存する義務があります。行政の立入検査でも確認されます。

B2票の返送を確認する(期限:90日以内)

収集運搬業者から運搬完了の証明であるB2票が、交付日から90日以内に返ってくることを確認します。

D・E票の返送を確認する(期限:180日以内)

処分業者からD票(処分完了)とE票(最終処分完了)が180日以内に返ってくることを確認します。特別管理産業廃棄物は60日・90日と短くなります。

年に1回、産業廃棄物管理票交付等状況報告書を提出する

毎年6月30日までに、前年度のマニフェスト交付状況を都道府県知事に報告する義務があります(電子マニフェスト利用者は免除)。

放置すると起きること—罰則と行政処分

マニフェストに関する違反は、排出事業者に直接ペナルティが科せられます。「業者に任せていた」という言い訳は通りません。

排出事業者が問われる主な違反と罰則

マニフェストを交付しないまま廃棄物を引き渡す

虚偽の内容を記載してマニフェストを交付する

B2・D・E票が未返送でも報告・調査を怠る

A票をはじめとする管理票を5年間保存しない

管理票交付等状況報告書を期限までに提出しない

電子マニフェストへの移行を検討していますか?

特定の規模以上の多量排出事業者には電子マニフェストの使用が義務付けられています。義務対象でなくても、電子化のメリットは大きいです。

こんなときは行政書士に相談を

はじめて産業廃棄物の処理を外部委託するとき

マニフェストの運用ルールを社内で整備したいとき

票の返送期限を過ぎてしまい、対応方法がわからないとき

電子マニフェストへの切り替え手続きを相談したいとき

行政から指導・改善命令を受けたとき

マニフェストの管理、自社だけで大丈夫ですか?

「票の管理が不安」「年次報告の書き方がわからない」など、
排出事業者側のお悩みを丁寧にサポートします。