ドローンのDID(人口集中地区)とは?

ドローンの飛行ルールにおいて、DIDは「Densely Inhabited District」の略で、日本語で「人口集中地区」を指します。これは、国勢調査のデータに基づき、人が密集している地域として設定される統計上のエリアのことです。

具体的には、

  • 人口密度が1平方キロメートルあたり4,000人以上の地域が連続していること
  • その地域の合計人口が5,000人以上であること この2つの条件を満たす地域が「人口集中地区」として指定されます。

分かりやすく言うと、「多くの人が住んでいる市街地」のことですね。

人口集中地区(DID)でドローンを飛ばすには?

この人口集中地区の上空は、航空法によってドローンの飛行が原則として禁止されています。もしドローンを飛行させる場合は、国土交通省からの飛行許可が必須です。

「自分の家の庭なら大丈夫?」 「近くに誰もいない公園ならいいよね?」

と思う方もいるかもしれませんが、人口集中地区内であれば、たとえ私有地や周囲に人がいない場所でも、許可なしでドローンを飛ばすことはできません。もし許可なく飛行させた場合、航空法違反となり、罰則の対象になります。

なぜDIDでの飛行が規制されているの?

DIDでの飛行が厳しく規制されている理由は、「ドローンの落下による人や物への危害を防ぐ」ためです。ドローンが何らかのトラブルで制御不能になったり、バッテリー切れで落下したりした場合、人がたくさんいる場所では大きな事故につながるリスクが高まります。

そのため、DIDでの飛行は、他の空域よりも特に慎重な対応が求められるのです。

人口集中地区(DID)かどうか、どうやって確認するの?

飛行予定地がDIDに該当するかどうかは、以下の方法で確認できます。

  • 国土地理院「地理院地図」 ドローンユーザーが最もよく利用する方法です。地図上で「人口集中地区」のレイヤーを表示させると、DIDに該当するエリアが赤く表示されます。
  • 国土交通省「DIPS」 ドローンの飛行許可申請を行うためのシステム「DIPS」でも、飛行計画を通報する際にDIDのエリアを確認できます。(下の図はDIPSから引用しています。ピンク色が人口集中地区(DID)です。)

引用元:ドローン情報基盤システム2.0

最後に

人口集中地区でのドローン飛行は、必ず事前に国土交通省の許可申請を行いましょう。

ドローンはとても便利で楽しいツールですが、安全に飛行させるためのルールを守ることが何よりも大切です。正しい知識を身につけて、安全なドローンライフを楽しみましょう!